モトローラ RAZR+は本当に買うべき?使用感レビュー

はじめに

モトローラ RAZR+は過去1年間で最も注目を集めたスマートフォンの1つで、ユニークなクラムシェル(折りたたみ)デザインと、アイコニックなRAZRブランドを刷新したモデルです。2023年モデルの後継機として登場したRAZR+は、価格も大幅に下がり、約65,000円で購入できるようになりました。実際の使用感をみて、まだ買う価値があるかどうかを検証していきます。

YouTubeの動画を見る

デザインと性能

RAZR+は金属製のフレームと、底部のフロスト加工ガラス素材が美しいコントラストを生み出す、スタイリッシュでモダンなデザインが特徴です。内部の6.9インチOLEDディスプレイは、縦長の22:9アスペクト比で、滑らかな165Hzリフレッシュレート(通常は120Hzに制限)、最大1400 nitの輝度を備え、日常的な操作やメディア視聴に最適です。

RAZR+の真骨頂は外部ディスプレイにあります。若干の懸念はあったものの、不規則な境界線やカットアウトにもかかわらず、クイックアクションやカスタマイズ性の高い機能を提供し、端末を開かなくてもエッセンシャルな情報とコントロールにアクセスできる革新的な体験を実現しています。

ソフトウェアと性能

ソフトウェア面では、RAZRの外部ディスプレイ向けに最適化された、洗練されたAndroidユーザーインターフェイスを採用しています。しかし、ソフトウェアサポートの面では大きな弱点があり、発売から1年経った現在でもAndroid 13を搭載しているだけで、モトローラからの迅速なプラットフォームアップデートは期待できません。

RAZRに搭載されているSnapdragon 8+ Gen 1プロセッサは、ほとんどのユーザーに十分な性能を発揮しますが、小型バッテリーを考慮すると、チップの省電力性が重要です。全体的にはスムーズで応答性の高いパフォーマンスですが、デバイスの経年劣化や新しいソフトウェアアップデートの優先度低下に伴い、パワーユーザーではタッチ遅延などの問題が発生する可能性があります。

カメラと電池寿命

RAZRのカメラシステムは妥協の産物で、小型センサーとアシストするウルトラワイドレンズが、画質と動画の手ブレ補正に課題を抱えています。メインカメラは良好な光環境下では満足できる写真を撮影できますが、サムスン、Google、Appleなどのフラッグシップスマートフォンに搭載されるカメラには及びません。

電池寿命も懸念事項です。3800mAhバッテリーではほとんどのユーザーで1日の使用で切れてしまい、重い使い方をすると昼間に充電が必要になります。スタイリッシュなコミュニケーションツールとして主に市場に投入されているRAZRにとって、このバッテリー寿命の短さは大きな弱点といえます。

まとめ

モトローラ RAZR+は、モバイル機器デザインの未来を垣間見せるユニークで魅力的なスマートフォンです。しかし、ソフトウェアサポートの不足、カメラパフォーマンス、バッテリー寿命の課題から、大多数のユーザーにとって現在の価格では買い推奨できません。スタイルと新しい体験を重視するユーザーには訴求力があるものの、市場にある他の総合的に優れた製品と比較すると、コストパフォーマンスは低いと言わざるを得ません。

主なポイント:

  • ユニークで洗練されたクラムシェルデザインと、使い勝手の良い外部ディスプレイ
  • 強力なSnapdragon 8+ Gen 1プロセッサを搭載するも、ソフトウェアサポートが不十分
  • カメラシステムに妥協があり、バッテリー寿命も平凡
  • より総合的に優れたフラッグシップモデルと比較すると、現状の価格では買い推奨できない
上部へスクロール