PC自作ファンやゲーマーの間で話題の水冷CPUクーラー「be quiet! Silent Loop 3」。特にAMDの最新CPU、Ryzen 9000シリーズに最化された設計で注目されています。この記事ではSilent Loop 3 360mmモデルを中心に、その冷却性能、静音性、取り付けやすさ、さらには価格帯まで詳しく解説します。高性能なCPUを最大限に活かすための冷却選びに迷っている方は必見です。
この動画で学べること
- be quiet! Silent Loop 3の特徴と設計思想
- Ryzen 9800X3Dや9950XなどAMD CPUでの冷却性能
- Intel 285K搭載時の性能比較
- 製品の静音性やファン性能の詳細
- 取り付けの難易度やユーザー視点のメリット・デメリット
be quiet! Silent Loop 3の魅力と特徴
Silent Loop 3は、静音性を最優先に設計された三室構造のポンプを搭載。3500回転の高速動作ながら、非常に静かな動作音を実現しています。特に高周波の不快なノイズが少なく、ファンの音にかき消されるほどの静けさです。接触プレートは銅にニッケルメッキを施した平坦な設計で、AMD CPUの冷却に最適化されている点が特徴。Intel向けの最適化はやや劣る設計となっています。
また、ARGB対応の淡い光を放つポンプヘッドは、マザーボードの標準ARGBヘッダーで制御可能。カスタムソフト不要でシンプルな美しさを楽しめます。ファンはSilent Wings 4の非プロモデルを搭載し、高静圧かつ優れた騒音プロファイルを持っています。ラジエーターは標準的な厚みで、コンパクトなケースにも取り付けやすい設計です。
革新的なリフィル機能で長寿命化を実現
Silent Loop 3の大きな特徴の一つがリフィル可能な設計。ラジエーター側に専用のリフィルポートがあり、付属の冷却液で補充が可能です。AIO(オールインワン)水冷の宿命である液体の蒸発や性能低下を、自分で簡単に対処できるのはユーザーにとって嬉しいポイント。高品質な冷却性能を長期間維持できます。
AMD Ryzen 9000シリーズでのパフォーマンス
動画ではRyzen 9800X3Dと9950Xを中心に温度テストを実施。9800X3Dへのフルコア負荷時には、Silent Loop 3は競合モデルと比べてもトップクラスの冷却性能を示しました。静音レベルを重視しつつも、高負荷時の温度は非常に安定しています。ゲームプレイ時の温度も低く、ファンを無理に高速回転させる必要がありません。
9950Xにおいても、250Wを超える高負荷環境下で上位5位に入り、Cooler MasterやCorsairと肩を並べる結果に。コストパフォーマンスの面ではやや高めながら、品質と機能性で価値があると言えます。
Intel 285Kでの性能と課題
一方、LGA 1851プラットフォームのIntel Core i9-12900K(285K)でのテストでは、Silent Loop 3はやや苦戦。低騒音レベル時にはグループ最下位となり、Thermalright Frozen Edgeなどより安価なクーラーに劣る結果に。ファン速度を上げることで一定の改善は見られましたが、AMD向けに最適化された設計の影響が色濃く出ています。
取り付けの工夫と注意点
AMD向けの取り付けはシンプルでストレートフォワード。しかし、Intel向けは複雑で、多くのパーツを組み合わせて固定する必要があり、初心者には少し難易度が高い印象です。
また、ポンプの保持アームがプラスチック製であるため、取り付け時に破損するケースが報告されています。メーカーはこの問題を認識し、2025年8月以降の製品で改良済みとしていますが、購入時は注意が必要です。
総評とおすすめポイント
Silent Loop 3はAMD Ryzen 9000シリーズを冷やす上で非常に優秀な水冷クーラーです。静音性、冷却性能、そしてリフィル可能な設計という独自の強みを持ち、特にAMDユーザーにはおすすめできます。Intelユーザーは性能面で割高感があるため、他モデルも検討した方が良いでしょう。
価格は360mmモデルで通常約170ドルと高価ですが、セール時には130~140ドル台になることもあり、その際は強く推奨したい製品です。高品質な冷却と静音動作を求める方には満足度の高い選択肢になるでしょう。
ぜひ動画で詳細な検証をチェックし、あなたのPCビルドに最適なクーラー選びの参考にしてください!