はじめに
エマは、デザインと操作性に長けたモバイルアプリレビューアです。専門分野はモバイルアプリ、UI/UXデザイン、生産性です。本稿では、ASUS の最新プレミアムWindowsゲームハンドヘルド「ROG Ally X」を徹底的に検討します。
オリジナルALLYに比べた改良点
Ally Xには、オリジナルのAllyに比べて大幅な改良点がいくつかあります。バッテリー容量が40Whから80Whに倍増し、劇的にバッテリー寿命が向上しています。また、エルゴノミクスの改善のために、スティックを少し位置を変更し、冷却ベントが追加されました。さらに、RAMが16GBから24GBに増量し、そのうち8GBがグラフィックス専用に割り当てられるようになりました。
ハードウェアとパフォーマンス
Ally Xは、オリジナルのAllyと同じ1080p 120Hz IPSディスプレイとAMD Ryzen Z1 Extremeプロセッサを搭載しています。ただし、改良された冷却により、プロセッサが過度の熱スロットリングを受けることなく、より高いパフォーマンスレベルで動作できるようになりました。これにより、Ally XはSteam Deckの720p 低-中設定に対し、1080p 中-高設定でのゲームパフォーマンスを実現しています。
バッテリー寿命
Ally Xのバッテリー容量が倍増したことで、驚くべきバッテリー寿命を発揮します。ターボモードでデマンドの高いゲームを実行した場合でも、最大2時間の稼働時間が得られます。設定を低く抑え、ターボモードを使わない場合は、3~4時間までバッテリー寿命が伸びます。Ally Xのバッテリー寿命は、もう一つの主要な Windowsゲームハンドヘルド、Steam Deck OLEDと匹敵するか、それを上回ります。
Windowsに関する考慮事項
Ally Xは Windows 11を搭載しており、Steam Deckのようにゲームに最適化されたSteamOSに比べて、ハンドヘルドゲームで課題が生じる可能性があります。しかし、ASUSはArmory Crateソフトウェアで Windows エクスペリエンスの大幅な改善に取り組んでおり、一部の制限や癖はありますが、Windowsの柔軟性により、ドッキングして小型デスクトップとしての使用も可能になっています。ただし、著者はSteem Deckのよりシームレスなハンドヘルド体験のほうを好んでいます。
価値と結論
800ドルという価格設定は、オリジナルのAllyやSteam Deck OLEDに比べて大幅に高価ですが、よりプレミアムで洗練された体験を提供しています。著者は、改善されたバッテリー寿命、エルゴノミクス、パフォーマンスから、Ally Xが利用可能な最高のWindowsゲームハンドヘルドであると結論づけています。ただし、Steam Deckのほうがより良い価値選択肢かもしれません。全体として、Ally XはオリジナルのAllyから大幅に進化し、ASUSが前モデルの課題に適切に対応したことが評価できます。
結論
ROG Ally Xは、ASUSの最新プレミアムWindowsゲームハンドヘルドで、オリジナルのAllyに比べて大幅に改善された体験を提供しています。バッテリー容量の倍増、エルゴノミクスの向上、そしてパフォーマンスの向上により、Ally Xは市場で最高のWindowsゲームハンドヘルドといえますが、プレミアム価格帯に設定されています。
キーポイント:
- 80Whのバッテリー容量で大幅な改善されたバッテリー寿命
- エルゴノミクスと冷却の強化
- RAM容量が24GBに増量
- 1080p 中-高設定でのゲームパフォーマンスを実現
- Windows 11を搭載するものの一部課題あり
- Steam Deck OLEDに比べ大幅に高価
- Windowsゲームハンドヘルドとしては最高だが、Steam Deckのほうがより良い価値